阿しゅく如来

阿しゅく如来(あしゅくにょらい)、阿しゅく仏とも言われており、梵名はアクショービヤ [akSobhya]と言いま
す。仏教で信仰されてきた仏像のひとつであり、密教で尊敬される五仏のひとつとされています。丸い鏡ですべて
を見透かしたような心を持っているとされており、金剛界という世界に住んでいます(金剛界とは密教で大日如来
を知恵と徳で表した世界の事を言う)。梵名のアクショービヤは「揺るぎない心を持った存在」という意味であ
り、揺るぎない心を持った強い存在とされています。
阿しゅくは無動とも訳されており、心が乱れない、動揺しないことを意味し梵名のアクシャービンと同じ意味にな
っています。単体で信仰されることが珍しく、五仏のひとつとして数えられることがほとんです。右の手は膝より
下に伸ばし、大地に触れています(このことを触地印と言う)。身の平安を取り戻した姿と言われており、魔はそれ
によって自らの敗北を認め退散します。
インドでは古くから信仰されているが、日本での信仰は広まらず、独尊としての仏像が作られなかったのはこの為
です。
信仰は広まらなかったが、五仏のひとつに数えられるほどに重要な存在であり、奈良の法隆寺や和歌山の高野山親
王寺では銅造立像があり、重要文化財にも指定されています。

No related posts.

This entry was posted in 仏像総合, 基本知識. Bookmark the permalink.

Comments are closed.